2014年12月15日月曜日

オフィーリア ~Part 1~

こんにちは(*^^*)
早速一か月後です。(笑)ごめんなさい!

さて、先日のブログでオフィーリアについて書いたので、今日はその論文で書いたシュトラウスのオフィーリアについてちょこっと真面目に書いてみようと思います。

先日書いたように、恋人ハムレットに冷たくあしらわれ、父親は殺され、狂気にいたってしまうオフィーリアなのです。
『ハムレット』を題材にした有名な作品として挙げたのはフランスの作曲家トマのオペラです。

オフィーリアのように狂気に至ってしまった女性を描く場合、高音でコロコロ転がるような音形「コロラトゥーラ」を用いるのです。有名なもので言えば、ドニゼッティのオペラ『ランメルモールのルチア』の「狂乱の場」などでしょうか?または、怒り狂った『魔笛』の「夜の女王」のアリアでしょうかね。

このように普通の状態の人間ではなくなってしまったことを表現する場合に多く用いられます。多く・・・というだけで、すべてがそうなわけではありません。溢れんばかりの喜びを表す時にも用いられます。

話が行ったり来たりしておりますが、オペラを作曲したトマは、このコロラトゥーラを多く用いることでオフィーリアの狂気の世界を描きました。

私の声だと、コロラトゥーラを用いる作品を歌うことが多く、”狂気の世界”って転がすんだなぁ~~と思っていた矢先、シュトラウスの「3つのオフィーリアの歌」に出会いました。
もともとシュトラウスの曲は大好きでしたが、「オフィーリアの歌」は知りませんでした。これは、コロラトゥーラを使わないで、狂気の世界を描いているのです!!( ゚Д゚)
この曲を聞いた時、私の中にあった”狂気の世界”のイメージが変わり、これについて論文を書きたい!と思いました。

さて、どのように描いたかは、曲を聴くのが一番早いです。(笑)
しかし、この曲について、ふかーーく述べたくなってきたので、何かいい動画ないかなぁと探してましたら、劇のほうで、いろんなオフィーリアを集めた動画がありました!

どうやら、オフィーリアのシーンを最初からちょっとずつ繋げているようです。
日本語字幕がほしいところですが、女優さんの表情で読み取れるかなと思います。
最初は、兄や父から、ハムレットとの恋をやめるように言われています。
途中部分からは、ハムレットが狂ったふりをしてオフィーリアを冷たくあしらいます。
彼女のショックさ、伝わります(T_T)
最後は、狂気のシーンです。見るにもつらい彼女の心の状態が演じられています。
この狂気のシーンで、彼女は歌を歌うのです。昔から伝わる民謡です。

狂いながら歌うのです。
何とも言えないですよね。
その対訳は、論文を書く際に作りました。



どうやって本当の恋人を見分けるの

どうやって本当の恋人を見分けるの

他の人から?

彼の貝帽子と杖

足には草履。

 
あの人は死んだの、そうでしょ

あの人は死んだの

頭には緑の草

足元に墓石

 
雪のように真っ白な経帷子を

かわいらしい花たちで飾って

お墓へと行くの

本当の愛の雨に降られて


明日は聖ヴァレンタインの日

明日は聖ヴァレンタインの日

朝早くから

私乙女はあなたの窓辺で

あなたのヴァレンタインになるの

すると彼は起きて服を着て

そして私を部屋へ入れるの

 
聖ギス様 聖カリタス様、

あぁなんて恥知らずなの

若い男は出来る時にやっちゃうのね

彼らはたわ言のせいにして

 
彼女は言った「あなた私に言ったじゃない

結婚してくれるって」

 
男はこう答えたのよ

そう、僕は太陽にかけて誓ったよ

が僕のベッドに入ってこなければね。



彼らは彼を棺の上へむき出しのまま運んだ

彼らは彼を棺の上へむき出しのまま運んだ

お墓にたくさんの涙の雨が降る。

さようなら、いとしいかた。

 
かわいい私の駒鳥よ

 
あの人は帰ってくるかしら?

あの人は帰ってくるかしら?

いいえ、いいえ、彼は死んだの

死んでしまったのだもの

あの人はもう二度と帰らない

 
おひげは真っ白雪のよう

銀髭麻は彼の頭だったわ

彼は行ったの、彼は行ったの

私たちは嘆き残されるの

あの世でどうかお幸せに。

 
クリスチャンのすべてのみなさんのためにも祈ります、さようなら。



この3曲を歌うのです。
この動画でもわかるように、いい育ちのお嬢さんが、2曲目のようなことを発言してしまうのです。1曲目、3曲目は父親のことを語っているのでしょう。でも、考え方によっては、愛していたハムレットがいなくなった・・死んでしまった?と解釈することも出来ます。

シェイクスピアのもともとの戯曲ですらこんなにエネルギーがあるのを演じたらどうなるのやら。ましてや演奏したらどうなるのやら・・ってなるでしょ!?


お時間ある方には、全部見てほしいですけど、無い方は10分くらいからの狂気だけでもご覧くださいませ。





というわけで、ついつい長くなりまして、トマとシュトラウスについては、また次回!
こればっかりは、今週中に書くぞっ!(^O^)/

 



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